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#小さい平和の少女像injapan
(ペンネーム／“2020”_talking_about_The_Nordic_Model)
★写真名 さいたま新都心 (第8番／写真連作)
Saitama-Shintoshin (Saitama New Urban Center) (The eighth photograph of the
series)
★写真名 さいたまスーパーアリナーナ (第9番／写真連作)
Saitama Super Arena (The ninth photograph of the series)
★写真名 埼玉県庁の東築山にある花時計 (第10番／写真連作)
Flower clock in east artificial hill of Saitama prefectural office (The
tenth photograph of the series)
★写真名 花時計前からの眺め (第11番／写真連作)
A view from Flower clock (The eleventh photograph of the series)
★写真名 PARCO,浦和駅西口 (第12番／写真連作)
PARCO, Urawa Station west entrance (The twelfth photograph of the series)
(ペンネーム／“2020”_talking_about_The_Nordic_Model)
▼▼2019年11月末～12月中旬にかけて次の書籍を読みました。「特集2_北欧モデルか
非犯罪化か～世界の理論と経験を学ぶ」は「北欧モデル」に関する理論と経験を掲載し
ています。以下に抜粋して紹介します。
◆「ポルノ・売春問題研究会『論文・資料集』第Ⅱ期2019年8月／Vol.2(通巻12号)」
「特集1_性差別への世界的反撃～#Me Too、日本、韓国」
「特集2_北欧モデルか非犯罪化か～世界の理論と経験を学ぶ」
▼▼「特集1_性差別への世界的反撃～#Me Too、日本、韓国」
「性犯罪法の改正～改正の意義と課題／角田由紀子」「Ⅲ、残された課題」「1、改正法に
盛り込まれなかった論点」では、「CEDAW(国連女性差別撤廃委員会)等の国連人権機関
からの度重なる性犯罪に関する規定改正の勧告が、今回の結果への大きな推進力と
なったことは間違いない。直接のきっかけを作ったのは、2009年CEDAW日本報告への
総括所見である。日本の女性たちが実態をCEDAWに報告し告発してきた成果である。
このCEDAWの総括所見に基づき、2010年12月に閣議決定された第3次男女共同参画基本
計画(第9分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶)が、政府見解として初めて強姦罪の
構成要件の見直し等を提示した。(略)改正議論の視点に男女共同参画の視点(正しく
はジェンダー視点)が貫かれることの必要性が一定程度示されたが、それが実現した
かは別の問題であり、厳しく評価されるべきである。ジェンダー視点の確立は、改正
議論の基本的な指針として、残された課題の中心に位置づけられるべきである。／
(略)」としています。「2、刑法の条文そのものについて」「(1)刑法におけるジェンダー
平等を目指して」では「条文の議論は、性犯罪の保護法益を明確にするところから始め
るべきである。(略)2017年に始める議論は、ジェンダー平等社会における保護法益を
目指したい。改正前の家父長制に基づく支配的考えたときっぱりと決別し、国際的な
人権基準にも合致することが求められている。例えば、『性暴力は、身体の統合性と
性的自己決定を侵害するものと定義すべき』という国連の勧告がある。これは女性へ
の性暴力に関するものであるが、男性に対しても同じである。何が保護法益かという
ことは、どのような規定であるべきかの必須の指針である。(略)不同意を極めて狭く
限定したことによって男性優位の社会秩序は維持されたとしても女性被害者の個人と
しての苦痛は存在そのものが無視された。(略)日本での保護法益の現段階での理解
は、ようやく貞操保護を脱したにしても上記国連勧告レベルには達していない。これ
からの議論は透く名浮くともそれを目指すべきである。(略)」としています。「(3)暴
行・脅迫要件～『程度論』の間違い」では、「日本での議論では、時代遅れの暴行・脅迫
要件の存在に加えて、実務と学説で『発展』させられてきたその『程度論』が実態を
より悪化している。なぜ程度論が、しかも『被害者の反抗を著しく困難にする程度』
という高いハードルを設定してそれを今日まで維持してきたのか。このハードル設定
は、最高裁昭和24年5月10日判決(刑集3巻6号711頁、強姦致傷被告事件)によると解さ
れている。この判決は、弁護人の主張に応えて、抗拒不能に陥らせることまでは不要
だが、それより低い相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度で足りる判示してい
る。これが、その後、構成要件を満足させる程度の解釈指針とされたようだ。しか
し、この考え方には誤りが3つある。1つ目は、加害者の暴行・」脅迫の程度と被害者の
反抗の程度が必ずしもパラレルではないことを無視していることだ。2つ目は、被害
者は必ず抵抗することを前提にしていることだ。3つ目は、これらの非現実的な抵抗
要件を男性が(勝手に)設定したことである。戦後とはいえ、女性はこの時代にはこの
議論に関与できなかったことは明らかだ。(略)／島岡まなは、以下のような従来の通
説を批判している。『その背景には、あくまでも異常な少数の男性による例外的な強
制性交罪等と、不可罰となる合意に基づく性交等とを区別する必要性が男性の視点か
ら強調され、合意に基づく通常の性交でもある程度の暴行は許容されるから犯罪とな
る暴行は相当程度強いものに限定されるべきという男性支配主義思想がある。また、
貞操な女性なら強く抵抗するはずであり、本気で抵抗すれば強姦は防げるという「強
姦神話」も背景にあると言えよう。』(略)と述べている。この至極まっとうな意見が
刑法学の世界では今も少数説であることに驚愕するしかない。」としています。
▼▼「特集2_北欧モデルか非犯罪化か～世界の理論と経験を学ぶ」
「理論／人身取引、売買春、不平等／キャサリン・マッキノン／訳 森田成也」「2つの基
本的立場～セックスワーク論と性的搾取論」では、「各国内および各国間において、こ
の論争においては2つの根本的立場が(略)存在する。セックスワーク論(sex work
model)と性的搾取論(sexual exploitation approach)である。売買春がセックスワー
クという用語で名付けられると、それはたいてい『最古の職業』、文化的に普遍的な
ものと理解され、お金が支払われているので同意があるのものとされ、スティグマ化
されるのは非合法だからとされ、他のあらゆる職業と同じ一つの仕事であるにもかか
わらずそうした認識が拒否されているとみなされ、時には自由の一形態だとみなされ
る。セックスワーカーは、そのアカデミックな擁護者が『エージェンシー(主体性)』
と呼ぶものを体現している。(略)こうした見解によれば、『セックスワーカー』と呼
ばれるこの主体的行為者たち～その大部分は女性～は性的関係をコントロールし、通
常ただで女性から得られると期待されている行為と引き替えに金銭を得ており、自立
した生活をし、多くのパートナー～その役回りはたいていは男性によって独占されて
いるのだが～と匿名かつ自律的なセックスを行っている。したがって、女性にとって
解放的である、と。／それとは対照的に、性的搾取論は、売買春を〔『最古の職業』
ではなく〕『最古の抑圧』であり、広く蔓延した性的不平等の一制度～性的不平等に
おける根本的なそれ～であるとみなしている。『売春婦(prostitute)という呼び名は
ここでは、ミスリーディングであり、侮辱的であるとみなされている。この呼び名に
あっては、その人が誰であるかとその人に対して何がんされているかとが等置されて
いる。そこで、それに代えて、これらの人々自身に焦点を当て、これらの人々に押し
つけられている社会的強制力を強調するために、『買春された(prostituted)』とい
う過去分詞表現が用いられる。この用語は、被害者としての地位をアプリオリに帰属
させるものではなく、性売買に関する、そこにいた女性たちからの豊富な情報に基づ
いていたものである。(略)性的搾取論においては、売買春は基本的に選択の欠如の産
物であり、最も選択肢が少ないかそもそも選択肢のない人々が頼る手段であるとみな
されている。その背後にある～身体的および非身体的な～強要こそが、性的虐待の一
大経済部門をつくり出すのであり、そこで得られる利得の大部分は被買春女性とは別
の人々に行く。被買春者はしばしばそこから何も得ないか、ごくわかずかのものしか
得ない。この取引において貨幣はセックスを強要するものであって、それに対する同
意を保障するものではない。このことは売買春を連続レイプの一実践にする。そこに
は平等と呼べるものは何もない。金で買われるセックスのせいで代償を払わされるの
は買春された側の人々である。買う側の人間は、自分が奪ったもの、ないしは手に入
れたもののせいで代償を払わない。売買春の中にいる人々は、この性的搾取論おいて
は、本来は搾取者に属すべきスティグマを不当に背負わされているのである。／それ
ぞれの理論はそれに照応する法的アプローチお有している。セックスワーク論は、さ
まざまな形態の合法化を伴った包括的非犯罪化を指示している。(略)その目標は性産
業におけるあらゆる行為者から刑事的制裁を取り除くことであり、そうすることで、
売買春を他のあらゆる生計手段と同じく正当なものにすることである。オランダ、ド
イツ、ニュージーランド、オーストラリアの一部の州、ネバタ州の10のカウンティが
そうなっている。(略)／性的搾取論は売買春の廃止を目指している。問題はその最良
の方法が何であるかである。〔女性を〕売る側、すなわちピンプや売買春業者だけで
なく、買う側、すなわち売買春の需要側を犯罪化しつつ、買春された側、『売られた
側』に対するいかなる種類の制裁も撤廃して、これらの人々が必要とみなす種々の
サービスや職業訓練を提供することで、これがスウェーデンを先駆とするアプローチ
の中身である。このアプローチは同じくアイスランド、ノルウェーでも採用され、韓
国でもそれに近いものが導入されており、イスラエルと南アフリカで導入が検討さ
れ、〔その後,2018年12月にイスラエル国会で採択された〕、スコットランドの議会
で議論されている。フランスの下院ではすでに採択され、上院に上程されている〔そ
の後、最終的に制定された〕こうして、それは世界を席巻しつつある〔北アイルラン
ド、アイルランド、カナダでも採用さ。スペインでも採用の可能性がある〕。／この
モデルは、今では十分に実証された現実的で有望な結果を示しており、ますますアボ
リショニスト(売買春廃止主義者)によって支持されている。それは、今や、この運動
の原理的および実践的な最前線をなしている。」としています。
▼「性的奴隷制」では「文化の違いを超えて、また経済発展のどの水準にあるのであ
れ、路上であれ屋内であれ、合法であれ非合法であれ、組合があろうとなかろうが、
自分にとって最も必要なのか何かと質問された際に、売買春の中にいる人々がごく自
然に発する応えの89%(平均値)は、こうだ。売買春から抜け出すこと、でもそうすれ
ばいいかわからない、と。(略)抜け出すことができない売買春の状況の中にいること
は、キャスリン・バリーによって適切に規定されたように、性奴隷制の中にいること
でる。／(略)このような事象やダイナミズムはエキゾチックなどこかの遠い場所で起
こっているのではない。それらは、〔売春が法的に禁止されている〕アメリカ合衆国
の至るところで繰り返し起こっており、〔売春が合法化されている〕オーストラリア
でもそうだ。／奴隷とは、一個人に対して所有権を行使されることであると国際的に
定義されている。ピンプがセックスのために人を買春男に売ったり、その人が抜け出
したくても抜け出せない状況にいるならば、その人は国際法上の定義にもとづく性奴
隷である。殴られていようがいまいが、国境を越えていようがいまいが、それは関係
ない。」とし、続く「売買春の核心としての性的不平等」では、「これまで、売買春を、
階級、人種、カースト、年齢といった種々の不平等を分析してきた。(略)そこでつぎ
のような疑問に行きつく。どうして被買春者はこれほどまでに女性ばかりなのか?そ
の答えは～そしてそれは別の論争問題であったら、驚くほどわずかな意見の相違しか
もたらさない～性的不平等である。(略)女性たちは、女性と呼ばれるこのカーストの
中で這い上がろうと苦労し、それ〔カーストとしての地位〕を避けたり、その存在を
否定したり、あるいはそれが自分自身に適用されるのを拒否したりする。そのことに
失敗しその底辺に落ちた人々が売買春の中にいる。そこにいるのは、セックスのため
に使用される人々であり、セックスのために使用されるということで定義される人々
である。彼女が売買春の中にいるのは、困難が彼女を打ち砕いたからである。／もし
売買春が選択なら、その選択を行使する男たちがもっとたくさんいていいはずであ
る。(略)ほとんどの被買春者が共有しているあの単一の属性、セックスのために売ら
れる原因となる単一の最も強力な要因、すなわちその生まれつきの性別〔女性〕は選
択されたものではない。(略)世界的規模の性的不平等は、男性という性別集団に属す
るほとんどの人にセックスのために売り買いされるということが運命として定義され
ていないという特権を与えている。少なくとも、〔売買春に従事するようになった場
合でも〕何かまずいこと、よくないことがその人の身に起こったのだとみなされるの
であって、けっして、その人の生まれながらの性質や価値が(その人の置かれた状況
によって)実現されたとか現実化したとはみなされない。(略)せっかくの機会なので
言っておくと、セックスしなかったせいで死んだ人間まだ誰もいない。」としていま
す。
▼「北欧モデルか合法化か」では、「ほとんどの国や地域では、売春者は〔買春されると
いう〕被害を受けたことを理由にして犯罪者にされている一方で、彼女らに被害を与
えた側はたいていの場合、法律上ないし事実上おとがめなしである。スウェーデンが
なしたことは、売買春を女性に対する暴力であるとみなして、買い手を協力に罰した
ことである。すなわちセックスの購買を犯罪と見なし。それを執行したことである。
スウェーデンは性産業から抜け出すことを望む人々に一定のサポートを提供するよう
同法を拡充した。(略)売春女性の犯罪者性を一掃することは彼女らの地位を引き上
げ、買い手を犯罪者化することは彼らの特権を引き下げる。このことゆえに同法は、
その精神と効果の点で実体的平等法であると言えるのである。同法のおかげで路上売
春は半分以上減少し、全体として売春の数も劇的に減った。同法が発効してから10年
後、スウェーデン政府はこの法が期待通りに機能していると結論づけた。売買春のス
ティグマは買春男に移された。(略)スウェーデン・モデルは売買春に対する法的アプ
ローチの中で、世界史上、性産業に対して有効に働いた唯一のものである。／それと
は対照的に、売買春が合法化されれば、オーストラリアの優れた研究調査の中で実証
されているように、人身取引は天井知らずに増大することとなる。それは経済的に見
て当然である。いったん女性と子供が合法的に組み込まれると、公然と営業する性産
業から上がる儲けは天文学的なものになる。非合法の売買春も合法化のもとで爆発的
に増大したし、オーストラリアの現場ではそれがはっきりと示されている。」として
います。
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