小さい「平和の少女像」と-131

(ペンネーム/758_against_racism_with_tokyo)

写真連作「私は、多くの人々がいつでも彼女に会うことができるもっと多くの場所を必要とします」(第6番~第10番/写真連作)

The series of photographs “I need more places where many people can meet her anytime.” (from sixth to tenth photograph of the series)

(ペンネーム/758_against_racism_with_tokyo)

▼(私にとって残念なお知らせ/「椅子」を紛失しました。代替えの「椅子」で撮影しました)

以下は2019年8月31日に撮影した写真連作に関連する記述です。あれもこれもやって、「何が『ついで』であったか」わからなくなりますね。主な目的は「『横浜へ』『横浜から渋谷へ』の電車移動を楽しむ」ことであったのかも知れません。まあ、自分では「大切だ」と考えても、他の人が理解を示さないことは山ほどありますからね。

 今後は写真を投稿する機会も多くないと考えていますので、長文(7,472文字)ご容赦ください。

私はアートとして表現することについては初心者です。ただし、西洋画など展覧会を見て歩くのは好きです。展覧会に行くときは、午前中開館時間に訪問し、一度入場すると3時間は美術館から出てきません。じっくり作品を鑑賞しますし、解説があれば必ず読みます。音声ガイドは必ず利用します。そのことが、時間あたりの費用を軽減し、同じ単価で最大の効果を引き出すことにつながると考えています。見たことがある作者について別な展覧会があると見に行くことも多く、見に行くと少しは引き出しが増えるし、広がりもします。見たことがないジャンルへの興味が湧いて、見たいジャンルが増えることはうれしい反面、あれもこれも見たくなり、効率的に見て回るのが困難な場合もあります。

▼8月31日(土)午前は横浜美術館(横浜市西区)に「原三渓の美術」※,※※を見に行きました。2018年11月、根津美術館(東京都港区)特別展「新・桃山の茶陶」を見て、すっかり茶陶の面白さに興味を引きつけられました。そのつながりから見に行きました。

※宮帯出版社の茶人叢書のうち齋藤康彦氏の「根津青山『鉄道王』嘉一郎の茶の湯」(①)、「小林逸翁一三翁の独走の茶」(②)をいずれも2019年3月~4月頃に読みました。齋藤氏は①のなかで「茶道史研究では『門外漢』であり、本来は日本経済史研究が専門領域である筆者の目からすれば、近代数奇者研究にいくつも問題がある」と指摘し、「本書では『茶会記』の記述をもとに各種のデータベースを構築して(中略)根津嘉一郎の茶の湯の世界を浮かび上がらせたい」としている。②では「先行研究の難点」について「記述の厳密さや論拠という点での難点も少なくない。看過できないミスも目立つ。(中略)出典が示されておらず、資料引用の厳密さを欠いている」と指摘しており、垣間見える研究姿勢は尊敬に値します。

①序章において先行研究の紹介のなかで「井上馨(世外)、益田孝(鈍翁)、安田善治郎(松翁)、平瀬亀之助(露香)、原富太郎(三渓)などといった著名な近代数奇者を中心に」とある他、これらの人物は他の章でも複数回記述があるため、原富太郎(三渓)氏について私個としても関心を持っていました。

映画「主戦場」のパンフレットで紹介されていた事件についてネット検索して、「朝鮮王妃殺害と日本人」(公文研/金文子氏著)を6月頃に読みましたところ、「Ⅱ王妃殺害を準備したのは誰か」「1井上馨の更迭と三浦梧楼の登場」として、井上馨氏の政治家としての側面を知ることができました。ここでは詳細は省きます。

※※冊子「茶の湯を体験する美術館/畠山記念館ハンドブック」では、掛軸の鑑賞方法を絵入りで「畳に座って掛け軸をみる」ことを解説し、「記念館の畳敷きコーナーでは、本来に近い鑑賞方法で掛軸を堪能できます」「目線は45度くらいで少し見上げる角度になります。意外と高い位置ですね」としています。私は日本画のうち主に掛軸、屏風になっているものを鑑賞する際は、展示ケースの前で腰をかがめて、「下から見るとどのように見えるか」を必ず試してみるようにしています。作者も見上げる視線を意識して作成しているようで金泥を利用している場合など真横からだけでは見えない景色が見えます。なお、参考までに畠山記念館(東京都港区)は長期休館中です。

▼8月31日(土)午後は「天皇制に終止符を!『代替わり』で考える『天皇制』の戦争責任」(横浜市内で開催)に参加しました。渡辺氏(WAM館長)講演のなかで私が「自分ではよく認識していなかった」と感じたことは、現在、WAMで開催中の「朝鮮人『慰安婦』の声をきく」の展示のうち「年表」のなかに「当時の天皇が誰であるかについて明示しています」との指摘でした。この年表は「知っていることも多いから」と十分注意を払っていませんでした。「戦争責任の研究は発表されていますが、植民地支配責任はあまり議論になっていないのでは」と指摘し、「昭和天皇に限らず、明治、大正の天皇の責任も論じる必要」がある主旨の発言を聞いて、私個人として認識をあらたにしました。●

●第2部後半で「私たちが天皇に謝罪させる」運動、キャンペーンをすることはあり得るかなどの議論がありました。基調は「制度は人がつくり、罪も人が犯すもの」「天皇制に終止符を打つ、天皇をおろすのは、私たち主権者の責任」とする考え方であったと私は受け取っています。

関連して様々な立場の方から発言がありました。私は会場では発言しませんでしたが、この場をかりて意見を呈示しておきます。「天皇に平和を語る資格なし/8・15行動」(主催・終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク〔おわてんねっと〕)の当日資料で紹介されていた記事「退位する明仁天皇への公開書簡(2019年1月1日)」(田中利幸氏/週間金曜日2019年8月9日・1244号)にある見方は考えておくべき論点であると考えています。この文章は天皇がみずから「国家の奴隷であることを止め」ては、どうかとする主旨でした。結論部分は「私たち主権者の責任」の考え方が適切であると考えますが、「あなたの『天皇』としての存在は、他者に対する差別の元凶ありながら、同時にあなた自身が、ひじょうに特殊な意味での差別の被害者であるわけです。『天皇』としての存在は、『基本的人権』を完全に否定されている奴隷と根本的には共通している性格をおびているわけです」とする視点は、保守・リベラルの方たちにも受け入れることができるものであろうと考えています。この考え方は、戦後の憲法のもとだけでなく、天皇が唯一の主権者であった明治憲法のもとでも共通する見方ができると考えます。だから免責すべきという意見ではありませんし、天皇が主体的に戦争に荷担した側面を否定する意見でもありません。戦後の憲法のもと主権者となった国民には基本的人権があるとされました。しかし、映画「天皇と軍隊」(2009年製作/90分/フランス)にあるように、天皇は主権者ではなくなりましたが、基本的人権のないまま、「象徴」とされ、政治的発言を許されない、降りることもできない立場となったと考えます。天皇に基本的人権を認めることは、近代の歴代天皇のもとで進めたことに対する「戦争責任」「植民地支配責任」について「言及し謝罪することを認める」ことを意味します。このことにより初めて「政治的権限を一切持たない」意味での「象徴」への第一歩となり、首のすげ替えを必要とされない単なる「象徴」となることにつながるのではないでしょうか。また、そのようになって、はじめて「天皇制」廃止が実際の日程にあがるのではないかと考えます。政権自体を変革することなしには、いずれも絵空事に過ぎませんが、考え方の問題として意見を呈示しました。なお、「責任を果たす」「二度と同じ過ちを繰り返さないと信じるに足ることをすること」は主権者である国民の代表者が立法府を通じて、行政府に実施させるべきことであると考えます。

▼8月31日(土)夕刻は「第4回ぱっぷす活動報告会」(東京都渋谷区内で開催)に参加しました。テーマは「若年女性が被害に遭わない仕組みを考える」「削除要請という新しい形のソーシャルワーク方法論」の2つで、「現在、性的な画像記録が拡散された方たちの被害及び名誉回復の手段として、インターネット上に拡散した動画及び画像等の削除要請を行う必要」を論じるものでした。また「撮ってもいい?は性暴力?」とする視点が呈示され、男性側「撮影した動画を『著作物』としてあとで視聴することを前提」、女性側「撮影という”行為”のみに同意/その後の予測ができない」といった画像技術とネットを通じた通信技術が日々向上していることにより、「身近な間柄で、撮影する側も、撮影される側も、危険性を十分に認識できない」ことを含めて深刻な実態が広がっていることを知りました。リーフレット「”芸能”スカウトが、SNSや街にいっぱいいます」(A4版二回折りA6版サイズ)配布に協力してほしい旨のアナウンスがあり、持ち帰ったリーフレットを学園際に出掛ける知人に渡したところ、PTAに話してみるということでした。報告会で配布された「出前講座のお知らせ」「しぶや区ニュース7月15日号」■のコピーもあわせて知人に渡しました。「ぱっぷす」のような相談窓口を多くの高校生たちに知ってほしいと考えています。

 横浜から渋谷まで東急東横線で移動し18時頃には渋谷駅に到着しました。しかし、駅から出たところで方向感覚がなく、工事中で回り道になっている箇所もあり、完全に道に迷ってしまいました。私はJRで渋谷入りすることが多いので、東急東横線で、まさか道に迷うとは予期していませんでした。何とか18時35分頃会場に到着し報告会に参加することができました。

なお、この時間帯は東京ステーションギャラリーで岸田劉生展に関する講演会があり、参加申込みしていましたが、後から案内のあった報告会に参加したいと考えて講演会をキャンセルしました。やはり効率的に見て回るのが困難な場合もありますね。

■「しぶや区ニュース7月15日号」は「何気ない一声が心を温める。/居場所を求め、渋谷に集まる若者たちを守るためには。」として、「PAPS金尻カズナさん、Colabo仁藤夢乃さん、ライトハウス藤原志帆子さん」が表紙に掲載されて、2~3面では「若者たちのSOSに向き合う。一人で悩まないで、迷わず相談を。」として3人のインタビューが記載されています。

▼10月19日に開催される「2019年度VAWW RAC総会シンポジウム」の案内にある「買春を肯定し、性売買当事者女性を差別する社会であるかぎり、「慰安婦」問題も本当の意味で解決されない」の部分に強く共感します。広くこの認識が浸透してほしいと心から願っています。国会・地方議会においては、どの政党のジェンダー政策にも日本軍「慰安婦」問題解決への取り組みと性暴力への取り組みの両方を踏まえた政策が期待されると考えています。

▼私は、90年代中頃に大学を卒業しました。大学では人文社会科学関係の学部でしたが、この学部のなかで卒論のない法学関係のうち刑法を選択しました。3年生のとき小論文を書くことになり、選択したテーマは堕胎罪でした。「貧富の差を解消した社会では法律は不要になる」という説をもとに、「社会福祉・社会保障の進んだ北欧での堕胎(人工妊娠中絶)*は妊娠何週までは違法性がないものとされるなどの取り扱い」と「貧富の差の大きいアメリカでは州によって合法・違法が異なっている」ことなどを調べて、学生なりに小論文にまとめました。たとえば、強姦した男性の罪を問うことは困難ですが、強姦によって妊娠した女性は堕胎(人工妊娠中絶)をすれば罪に問われてしまうという古くからある実態を若干ではありますが、学びました。ゼミの教授はクリスチャンで堕胎は違法とする立場でしたが、私の考え方について全否定することはなく寛容な立場であったと記憶しています。学生時代に学んだことが、日本軍「慰安婦」の問題や現在の性暴力に関する刑法改正を求める動きに関心を持つ今の自分に結びついているのかも知れないと考えています。

*「ウーマン・イン・バトル/自由・平等・シスターフッド」(文マルタン・ブレーン氏/絵イェニー・ヨルダン氏/枇谷玲子氏/合同出版)には72ページ「女性の身体をめぐる闘い」として関連する歴史が紹介されています。ジャーナリストの伊藤詩織氏が表紙のオビ部分に紹介の文章を寄せています。

写真名 サークルウォークからの眺め。ベイブリッジと赤レンガ倉庫(第6番/写真連作)

View from Circle-Walk. Bay Bridge & Red Brick Warehouse (The sixth photograph of the series)

写真名 カップヌードルパーク入口交差点からの眺め(第7番/写真連作)

View from Crossing of Entrance for Cup Noodle Park(The seventh photograph of the series)

写真名 横浜美術館(第8番/写真連作)

Yokohama Museum of Art(The eighth photograph of the series)

写真名 日本丸メモリアルパークからの眺め(第9番/写真連作)

View from Nippon-Maru Memorial Park(The ninth photograph of the series)

写真名 渋谷駅前交差点(通称/渋谷スクランブル交差点)、夜景(第10番/写真連作)

Crossing in front of Shibuya Station(popular name・Shibuya Scramble Crossing),night view(The tenth photograph of the series)

キャンペーン参加へのお問い合わせ:31demo1919@gmail.com

#小さい平和の少女像injapan

#表現の不自由展その後再開

小さい「平和の少女像」を広げるキャンペーン

今すぐ日本の中に「平和の少女像」建てることはできなくても、私たちがそれぞれ「小さい平和の少女像」を持つことは今でも可能です。その運動にご参加ください。 小さい「平和の少女像」を購入していただき、その少女像の写真を撮影、皆さんの少女像に込めたメッセージを送ってください。 詳しい情報はこのページのメッセージや以下のメールでお問い合わせください。 31demo1919@gmail.com

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